(2014年3月4日更新)
県指定重要無形民俗文化財
国選択無形民俗文化財
府招の浮立
(ふまねき の ふりゅう)
南波多町府招(伊万里駅より車で15分)
昭和43年(1968)
護神
新吉原
鬼
着飾って行う群舞などの奉納芸能を「風流(ふうりゅう)」といいます。佐賀県では「浮立(ふりゅう)」と書きます。心が浮き立つからこう言うのだと言われています。府招の浮立は南波多町府招地区に伝わる舞浮立(まいぶりゅう)です。 毎年10月第2日曜日の午後1時ごろから、氏神の愛宕権現社の秋祭りに奉納されています。浮立の形態は、神社までの「道行き」と境内や舞台で行う「本浮立」で構成されています。
本浮立は、市内で最も多い三十三の演目を伝承しています。観客に見せることを意識して洗練された芸態になっていますが、本浮立の構成は『護神』『三番』による神迎え、様々な舞浮立による神遊び、『鬼』『詰め』による神送りになっていて神事芸能の基本は守られています。特に『護神』の「ばち渡し」は府招の浮立に独特の厳粛な所作です。
浮立の起源は、佐賀県杵島郡の山内系舞浮立を基にしている可能性が高く、少なくとも19世紀の前半には、府招でさかんに浮立が行われていたと考えられます。
佐賀県西部に舞浮立は多く伝承されていますが、その中でも最も華麗な浮立です。