(2013年10月1日更新)
平成24年度の決算を報告します
はじめに
平成24年度の伊万里市の決算概要がまとまりました。
皆さんからの税金などをもとに、いろいろな事業を行う一般会計と、それぞれの料金などをもとに事業を行う特別会計、また、公営企業として独立採算で事業を行う企業会計や市有財産の決算概要をお知らせします。
一般会計
皆さんの税金をはじめ、国、県からの補助金や交付金などを財源として、福祉、教育、土木、農林水産など、皆さんにいちばん身近な事業を行っているのが『一般会計』です。
伊万里市では第5次伊万里市総合計画の将来像である『活力あふれ ひとが輝く 安らぎあるまち 伊万里』の実現に向け、各種施策を実施しました。
歳入総額224億7,085万円に対し、歳出総額は221億5,910万円です。その差は3億1,175万円で、翌年度へ繰り越すべき財源2,593万円を差し引くと2億8,582万円の黒字決算となりました。
このうち平成23年度の実質収支5億5,278万円を差し引くと、平成24年度の単年度収支は2億6,696万円の赤字となりました。
最近の景気の動向は回復基調にあるとの見方もありますが、まだまだ不透明な状況であり、市税や地方交付税などの歳入も今後の増加の見込めないことから、今後もより一層の行財政改革に取り組んでいくことが必要です。
歳入の状況は
グラフ1は、歳入の状況を示しています。歳入の総額は、224億7,085万円で、平成23年度に比べて4.0パーセント減少しました。
歳入は、市税など市が独自に確保できる『自主財源』と、国や県から交付される補助金、交付金などの『依存財源』に分けられます。
自主財源の総額は、92億4,787万円で全体の41.2パーセントを占めており、平成23年度に比べて4.0パーセント減少しています。うち市税は、68億6,400万円で、平成23年度に比べて8.2パーセントの減少となっています。
依存財源の総額は、132億2,298万円で、58.8パーセントを占めていて、平成23年度に比べて4.0パーセント減少しました。うち地方交付税等は62億3,788万円で、平成23年度に比べて7.9パーセントの減少となっています。

歳出の状況は
グラフ2は歳出の状況を示しています。歳出額は221億5,910万円で、平成23年度に比べて3.0パーセント減少しています。
この歳出を性質別に見ると、人件費などの『義務的経費』と普通建設事業などの『投資的経費』、物件費などの『消費的経費』と『その他の経費』に分けられます。
このうち義務的経費は124億7,459万円で、全体の56.2パーセントを占め、平成23年度に比べて4.2パーセントの増加となっています。うち人件費は46億1,812万円で、平成23年度に比べて4.9パーセントの増加となっています。
投資的経費は15億2,700万円で、全体の6.9パーセントを占め、平成23年度に比べて18.0パーセントの増加となっています。うち普通建設事業は、13億9,598万円で、国見台体育施設の改修などにより平成23年度に比べて15.4パーセントの増加となっています。
消費的経費は41億3,580万円で、全体の18.7パーセントを占め、平成23年度に比べて8.1パーセントの減少となっています。うち物件費は24億1,769万円で、平成23年度に比べて5.0パーセントの減少となっています。
その他の経費は特別会計などへの繰出金などで40億2,171万円となっており、全体の18.1パーセントを占め、平成23年度に比べて20.7パーセントの減少となっています。

目的別歳出は
歳出を目的別に見たものがグラフ3です。
最も多くの経費を要したのが『民生費』の約85億円で、全体の38.3パーセントを占めています。これは社会福祉や児童福祉、生活保護など、市民の安定した社会生活を保障するための経費です。次いで庁舎の維持管理や交通安全対策などに要する経費として『総務費』に約32億円を要しました。
このほか、生活環境整備に要する経費として『衛生費』に約14億円、借入金の元利償還金に充てる『公債費』に約24億円、学校教育、社会教育などの『教育費』に約18億円、道路や河川、公園、市街地整備などの『土木費』に約16億円を支出しました。

特別会計の状況
「特別会計」は、決められた特定の事業を行う場合に、特定の収入をもってその事業に充てるため一般会計とは区別して経理しています。
市には7つの特別会計があり、どの会計も私たちのくらしを支えるために欠かせない大切なお金です。
- 国民健康保険特別会計は、歳入が国民健康保険税、国庫負担金など66億5,593万円、歳出は被保険者の療養給付費など73億8,575万円で、7億2,982万円の赤字決算となり、繰上充用を行いました。
- 介護保険特別会計は、歳入が支払基金交付金など57億6,746万円、歳出は保険給付費などで56億1,975万円でした。
- 立花台地開発事業特別会計は、歳入が土地の売却費など7,931万円、歳出は公債費など8,216万円で、285万円の赤字決算となり、繰上充用を行いました。
- 公共下水道事業特別会計は、歳入が下水道使用料、市債、一般会計からの繰入金など19億8,544万円、歳出は公共下水道建設費や公債費など20億4,710万円で、6,166万円の赤字決算となり、繰上充用を行いました。
- 農業集落排水事業特別会計は、歳入が一般会計からの繰入金、農業集落排水使用料など1億1,535万円、歳出は公債費など1億5,206万円で、3,671万円の赤字決算となり、繰上充用を行いました。
- 市営駐車場特別会計は、歳入が料金収入など1,682万円、歳出は土地借上料などで845万円でした。
- 後期高齢者医療特別会計は、歳入が後期高齢者医療保険料など12億7,861万円で、歳出は後期高齢者医療広域連合納付金など12億7,701万円でした。

企業会計の状況
安心して飲める水道水の安定供給のための水道事業特別会計、企業活動に欠かせない工業用水の供給のための工業用水道事業特別会計、市民の健康維持に必要な医療を提供するための病院事業特別会計の三つの企業会計を設置しています。下表はそれらの決算の状況です。水道使用料や診療報酬などの収入をもとに、独立採算で経営しています。
表中の収益的収支とは、経常的な収入と支出で、資本的収支とは、建設費など財産形成に必要な収入と支出です。
市債現在高
市債の現在高です。学校建設や道路、公園、上下水道など、将来にわたって、多くの皆さんに利用される公共施設整備には、一時的に多額の資金を必要とします。
このため、国や公営企業金融公庫、市中銀行などから資金を調達して事業を実施しています。事業実施後、長期間で返済していくことで、年度間の公平な費用負担を実現します。この借入金が市債です。

基金の状況の状況
基金は、地方公共団体が、条例の定めるところにより、特定の目的のために財産を維持し、資金を積み立て、または定額の資金を運用するために設置するものです。
下表は、主な基金の状況です。伊万里市では、財源の調整を図り健全な財政運営を行うための「財政調整基金」、市債の償還のための「減債基金」、将来の公共施設の整備に対応するための「公共施設整備基金」など20の基金を設置しています。このうち、文化施設整備の経費に充てる「文化振興基金」など12の基金については、皆さんの善意を受け入れながら基金の充実を図っています。

平成24年度決算を市民一人当たりに換算すると
平成24年度決算を市民一人当たりに換算すると次のようになります。
(平成25年9月1日住民基本台帳人口 57,341人)
- 預金(基金)残高・・・・・・ 50,653円
- 借入金(市債)残高・・・・・957,921円
決算カード
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