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ふるさと納税 医療費控除


ふるさと納税 医療費控除
(2025年6月2日更新)

<h1>ふるさと納税と医療費控除は併用可能!損しないための注意点を解説</h1>


<h2>ふるさと納税と医療費控除の併用は可能?基本を解説 </h2>

ふるさと納税とは、任意の地域に寄附ができ、寄附金額のうち2,000円を超える部分が所得税と住民税から控除されるお得な制度です。


医療費控除とは、1年間にかかった医療費が一定額を超えた場合に利用できる制度で、確定申告を行うことで所得税から控除を受けられます。


「ふるさと納税と医療費控除は併用できないのではないか」と感じる方もいるかもしれませんが、条件を満たしていれば併用可能です。


ただし、注意点や手続き方法を誤ると、控除ロスが発生する可能性もあります。


本記事では、それぞれの制度の基本から併用時の注意点、実際の手続きまでを詳しく説明します。


<h3>ふるさと納税とは?その仕組みとメリット</h3>

ふるさと納税のメリットは、控除上限額内であれば、寄附金額のうち2,000円を超える部分が全額控除されることです。


さらに、税金控除を受けられるだけでなく、寄附した自治体からお礼として返礼品を受け取れる点も魅力といえます。


また、ふるさと納税は、寄附先の自治体を選べる点も大きな魅力であり、地方自治体の支援や自分の価値観に基づいた寄附が可能です。


<h3>医療費控除の概要と対象となる費用 </h3>

医療費控除は、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に適用される控除制度です。


自分や家族の医療費が対象となり、保険適用外の治療費や通院交通費なども含まれます。


控除額は、実際に支払った医療費から保険金や補助金を差し引いた額が基準となり、さらに10万円(または総所得金額の5%)を差し引いた額が控除対象となります。


ただし、美容整形や健康増進のための費用は対象外となるため、注意が必要です。


<h3>ふるさと納税と医療費控除の違いと共通点 </h3>

ふるさと納税と医療費控除の違いは以下のとおりです。


違い

  • ふるさと納税:寄附を通じた税金控除。寄附金に応じた返礼品が受け取れる。

  • 医療費控除:医療費負担を軽減するための控除。返礼品はなし。


共通点

  • 両方とも確定申告が必要(ふるさと納税のワンストップ特例を利用しない場合)。

  • 税金控除を受けることで節約効果を得られる。


<h2>ふるさと納税と医療費控除を併用する際の注意点 </h2>


ふるさと納税と医療費控除を併用する場合は、いくつかの注意点を把握していないと控除ロスが発生する可能性があります。


  • 医療費控除がふるさと納税の控除限度額に与える影響

  • ワンストップ特例制度との関係と注意点

  • 確定申告が必要なケースと手続きの流れ


ここでは、ふるさと納税と医療費控除を併用する際の注意点を解説します。


<h3>医療費控除がふるさと納税の控除限度額に与える影響 </h3>

ふるさと納税の控除限度額は、年間の所得や他の控除額に基づいて計算されます。


所得が高いと控除上限額が高く、所得が低いと控除上限額も低くなるという仕組みです。


医療費控除を受ける場合は総所得が減少するため、ふるさと納税の控除限度額も少なくなる可能性があります。


特に医療費が高額になる場合は大きな影響が出る可能性があるため注意が必要です。


控除上限額を超えてふるさと納税を行ってしまうと、自己負担額が2,000円以上になってしまうため、事前にシミュレーションを行うことを推奨します。


<h3>ワンストップ特例制度との関係と注意点 </h3>

ワンストップ特例制度を利用すれば、確定申告をせずにふるさと納税の控除を受けることが可能です。


ワンストップ特例制度は、1社から給与を得ている給与所得者が利用できる制度で、確定申告と比べて簡単な手続きで税金控除を受けられます。


しかし、医療費控除を受ける場合は給与所得者であっても確定申告が必須となり、ワンストップ特例制度が無効となります。


このため、医療費控除と併用する場合は最初から確定申告を前提としてふるさと納税を行う方が効率的です。


<h3>確定申告が必要なケースと手続きの流れ </h3>


前述したとおり、ふるさと納税と医療費控除を併用するためには、確定申告を行う必要があります。


ふるさと納税と医療費控除を併用する場合は、以下の手続きが必要です。


  • 必要書類の準備(寄附金受領証明書、医療費明細書、支払い明細など)

  • 国税庁の確定申告書作成コーナーを利用して書類を作成

  • e-Taxまたは郵送で申告書を提出


<h2>ふるさと納税と医療費控除の効果的な利用法</h2>


ふるさと納税と医療費控除を効果的に利用するためには、いくつかのポイントを把握しておく必要があります。


ここでは、事前に行うべきシミュレーションの重要性や、ふるさと納税の控除上限額の計算方法を解説します。


<h3>控除額シミュレーションの重要性 </h3>

引用:ふるさと本舗


ふるさと納税と医療費控除を組み合わせて利用する場合、控除額シミュレーションは非常に重要です。


前述したとおり、医療費控除を受けると所得が減り、ふるさと納税の控除上限額にも影響を与えます。このため、医療費控除の適用を考慮した上で、ふるさと納税の寄付額を設定する必要があります。


例えば、総所得が500万円の家庭で医療費が30万円かかった場合、医療費控除による所得控除額が計算され、それに応じてふるさと納税の上限が変更されることがあります。


自治体や税金計算ツールで正確なシミュレーションを行い、損をしない計画を立てることが大切です。


<h3>医療費控除を考慮したふるさと納税の最適額の計算方法 </h3>

ふるさと納税の最適額を計算する際、まずは医療費控除による所得控除額を明確にする必要があります。その上で、以下のステップで最適額を計算します。


総所得金額と医療費控除額を確認

確定申告書や給与明細を基に、総所得金額から医療費控除後の課税所得を算出します。


ふるさと納税の上限額を計算

課税所得に基づき、住民税と所得税の控除額を計算します。ふるさと納税シミュレーターでは、医療費控除を反映した計算が可能です。


寄附金の割り当てを調整

上限額を超えない範囲で寄附を行います。「欲しい返礼品がいくつもあるから」と、必要以上に寄附をしないよう注意が必要です。

<h3>他の控除(住宅ローン控除など)との併用のコツ </h3>


ふるさと納税や医療費控除以外にも、住宅ローン控除などの所得控除がある場合、これらをどのように組み合わせるかが節税の鍵となります。


住宅ローン控除は主に税額控除として住民税や所得税に影響を与えるため、ふるさと納税の控除上限に間接的な影響を及ぼします。


複数の控除を受ける際には、税務署や専門家に相談するか、シミュレーションツールを活用して、最大の控除効果が得られる組み合わせを見つけましょう。


<h2>実際の手続きと必要書類 </h2>

ふるさと納税と医療費控除を併用する場合の必要書類と手続き方法を解説します。

<h3>確定申告に必要な書類一覧 <h3>

ふるさと納税と医療費控除を受けるために確定申告を行う場合、以下の書類を揃える必要があります。


ふるさと納税関連の必要書類

  • 寄附金受領証明書(各自治体から発行)

  • ワンストップ特例を利用していない場合の寄附申告書

医療費控除関連の必要書類

  • 医療費の領収書または明細書

  • 健康保険の還付金明細(該当する場合)


共通の必要書類

  • 確定申告書

  • マイナンバーカードまたは通知カード


必要書類を揃えた後は、確定申告書を作成します。

<h3>医療費控除とふるさと納税を申請する際の具体的な記入例 </h3>

確定申告書には、まず医療費控除を反映させた課税所得を記入します。


その後、ふるさと納税の寄附額を記載します。特に、寄附金控除額の計算には注意が必要で、自治体からの証明書に基づいて正確に記入することが重要です。


<h3>e-Taxを使ったオンライン申請の手順 </h3>


e-Taxとは、オンライン上で確定申告書を提出できるサービスのことです。e-Taxを利用したオンライン申請の手順は以下のとおりです。


  1. e-Taxのサイトにアクセスし、ログイン
    マイナンバーカードを利用してe-Taxポータルにアクセスします。

  2. 必要な書類をアップロード
    医療費の明細書やふるさと納税の受領証明書をスキャンしてアップロードします。

  3. 申告内容を入力し送信
    入力内容を確認し、申告書を電子送信します。申請後、控除額が反映されるまで数週間かかる場合があります。


<h2>ワンストップ特例制度の申請タイミング</h2>

ワンストップ特例制度を利用する場合、申請書を自治体に提出する期限があります。提出期限は、寄附した翌年の1月10日までです。


以下にワンストップ特例制度を利用する際のポイントをまとめました。


申請書の送付は自治体ごとに必要

寄付をした各自治体に対して、個別に申請書を送る必要があります。複数の自治体に寄付した場合は、それぞれの申請書を漏れなく送付しましょう。


必要書類の添付

申請書には、マイナンバーを証明する書類(マイナンバーカードのコピーなど)や本人確認書類(運転免許証など)が必要です。これらを揃えた上で期限内に送付することが求められます。


<h2>確定申告を利用する場合のスケジュール</h2>

以下に確定申告を行う際のポイントをまとめました。


自治体からの寄附金受領証明書が必要

ふるさと納税を行った自治体から送られる「寄付受領証明書」を手元に揃えておきます。この証明書が確定申告の際に必要です。証明書は寄付完了後1〜2か月以内に届くことが一般的です。


確定申告の期間内に提出

確定申告の期間(通常は翌年の2月16日〜3月15日)内に、証明書を添付して申告書を提出する必要があります。


<h2>実例から学ぶ!効果的なふるさと納税と医療費控除の活用例 </h2>


最後にふるさと納税と医療費控除を併用する場合の活用例を紹介します。


<h3>年間医療費が多い家庭のシミュレーション例 </h3>


年間医療費が多い家庭の場合、医療費控除を利用することで所得税や住民税の負担を軽減でき、その後、ふるさと納税を利用してさらに節税することができます。


以下のシミュレーションを通じて、具体的な節税効果を見てみましょう。


シミュレーション条件

  • 年収:600万円(夫婦共働き、子供2人)

  • 年間医療費:80万円(健康保険からの還付金を含む)

  • ふるさと納税の寄附額:30万円

  • 住民税:約50万円(住民税控除後)


1. 医療費控除の適用

医療費控除は、年間の医療費から保険金などで支払われた金額を引き、さらに総所得の5%または10万円(いずれか低い額)を差し引いた額を控除額とします。この家庭の場合、医療費が80万円で、保険の還付金が10万円だと仮定します。


控除額計算

80万円 - 10万円(還付金) = 70万円

70万円 - 10万円(総所得金額の5%) = 60万円

よって、医療費控除額は60万円となります。


2. ふるさと納税の控除額

ふるさと納税は、医療費控除後の課税所得に基づいて計算されるため、医療費控除の適用がふるさと納税の控除限度額にも影響を与えます。


例えば、年収600万円の家庭で医療費控除を受けた場合、課税所得が減少し、ふるさと納税の控除上限額もわずかに減少します。


控除額の調整

住民税の控除額や所得税の調整後、ふるさと納税の寄附額として最適な額を算出します。


例えば、この家庭のふるさと納税の控除限度額が28万円程度になると予想されます。


これにより、30万円の寄附をすることで、2,000円を除いた28万円が税金から控除され、実質的な負担は2,000円のみとなります。


この家庭は医療費控除とふるさと納税を併用することで、税金から大きな控除を受けることができ、最終的に負担を最小化しながら社会貢献を行うことができます。


<h3>所得別に見るふるさと納税と医療費控除の節税効果 </h3>


所得によってふるさと納税と医療費控除の節税効果は異なります。以下では、異なる所得水準の家庭でどのように節税効果が変わるかを見ていきます。


シミュレーション1:年収500万円の家庭

  • 医療費控除:60万円

  • ふるさと納税の寄附額:25万円


この家庭は、医療費控除によって課税所得が減少し、ふるさと納税による控除額も減少します。


総所得が500万円であれば、住民税や所得税の控除額に影響が出ますが、それでも一定の節税効果を享受できます。


医療費控除後、住民税と所得税で約15万円の控除が得られると予測することが可能です。


シミュレーション2:年収800万円の家庭

  • 医療費控除: 70万円

  • ふるさと納税の寄附額:40万円


この家庭では、住民税と所得税を合わせて20万円以上の控除を受けられる可能性があります。


ただし、ふるさと納税による控除額は医療費控除後の課税所得に基づいて計算されるため、寄附額が多くても控除額の上限には制限があります。


それでも、社会貢献を行いながら税負担を軽減することが可能です。


シミュレーション3:年収1,200万円の家庭

  • 医療費控除:80万円

  • ふるさと納税の寄附額:50万円


高所得者の家庭では、医療費控除後の課税所得が減少し、その結果ふるさと納税の寄附額の上限も低くなります。


しかし、この家庭はふるさと納税によって依然として多額の控除を受けることができます。


例えば、年間50万円の寄附を行った場合、税額控除として最大限の効果を得ることができ、税負担が大幅に減少します。


ただし、控除額の上限が医療費控除後の課税所得に基づくため、寄附額には制限がある点には注意が必要です。


<h3>節税を最大化するための寄附先選びのポイント</h3>


ふるさと納税での節税効果を最大化するためには、寄附先の選び方も重要です。以下のポイントを参考に、最適な寄附先を選びましょう。


1. 寄附先の税金控除の上限を確認

寄附先が提供する控除額や返礼品を確認し、税金控除上限を超えない範囲で寄附を行うことが大切です。また、特定の自治体への寄附で最大の節税効果を得られる場合もあります。 


2. 返礼品の価値を評価

返礼品はその価値を実際の寄附額から差し引くことができますが、返礼品の価値が高い場合、税金控除を最大化しつつ、自分にとって有用な品物を受け取ることが可能です。返礼品が多様で選択肢が豊富な自治体を選ぶと良いでしょう。 


3. 自治体の支援目的を確認

寄附先の自治体がどのような支援活動を行っているかも重要です。医療や教育、環境保護など、社会貢献として意義を感じる活動に寄附を行うことは、節税効果だけでなく、社会貢献という面でも満足感を得られます。 


4. 寄附先の返礼品が利用目的に合っているか

返礼品は、利用目的に合ったものを選ぶと効果的です。例えば、家庭で使う消耗品や地域産品など、生活に密着したものを選ぶことで、実際にその返礼品を享受しながら税金控除を受けることができます。


ふるさと納税と医療費控除を併用することで、節税効果を最大化するためには、寄附額や寄附先、返礼品の選択が重要なポイントとなります。


シミュレーションを活用し、自分の家計に最適な方法を見つけることが成功の鍵です。