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伊万里湾カブトガニ繁殖地


伊万里湾カブトガニ繁殖地
(2015年10月7日更新)
国指定天然記念物
伊万里湾カブトガニ繁殖地
(いまりわん かぶとがに はんしょくち)
瀬戸町多々良海岸周辺(伊万里駅より車で10分)
平成27年(2015)10月7日指定

カブトガニの産卵のようす

 カブトガニは節足動物剣尾目(けんびもく)に属します。カニのような甲殻類よりもクモやサソリに近い動物です。
 4億年前に栄えた三葉虫(さんようちゅう)を先祖とし、2億年前から、その形をほとんど変えていないので「生きている化石」と呼ばれます。生き物の進化を調べる上で貴重な生き物です。
 近年の研究ではカブトガニの血液から、内毒素(ないどくそ)を検出する成分が採れることがあきらかになり、医学や薬学の面からも注目されています。
 世界では北米東海岸のアメリカカブトガニ、東南アジアのマルオカブトガニやミナミカブトガニ、中国と日本のカブトガニの4種類が知られています。
 国内では瀬戸内海沿岸と北部九州の沿岸の数か所が全国でも数少ないカブトガニの生息地として知られていますが、中でも伊万里湾は、日本最大の生息・繁殖地とされています。
 伊万里湾では、毎年6月から8月の大潮の日の満潮時に、カブトガニがつがいで浜にやってきて産卵する姿を見ることができます。そこで繁殖の際に重要と考えられる多々良(たたら)海岸周辺の581,766.03平方メートルが国の天然記念物に指定されています。
 この多々良海岸では毎年7月中旬にカブトガニの産卵を観る会が行われています。

※7月中旬~8月上旬の大潮の日の後、1週間が見頃です。くわしくは教育委員会にお問い合わせ下さい。