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令和8年第1回定例会 市長提案理由説明について


令和8年第1回定例会 市長提案理由説明について
(2026年3月2日更新)

 令和8年第1回定例会の開会にあたり、市政運営について所信の一端を申し述べますとともに、今議会に提案しました令和8年度当初予算及びその他の議案について、その概要をご説明申し上げます。

 

はじめに

 平成30年4月の市長就任以来、2期8年にわたり、私は市民の皆様の安全と暮らしを支え、本市の未来を切り拓くという使命を胸に、何に取り組むべきかを自らに問いながら判断を重ね、市政の舵取りに全力を尽くしてまいりました。
 伊万里市は今、大きな変革の時を迎えています。
 造船や半導体関連、IT企業などの積極的な事業拡大や新規立地が 相次ぎ、産業構造に厚みが増し、多くの雇用が生み出されるなど、「働くまち」としての強みが着実に高まりました。
 さらに、市街地には新たな商業施設が集積し、市内外からの買い物客でにぎわうなど、九州西北部における拠点都市としての活力が備わってきました。
 一方で、全国の都市と同じく人口減少が進行しています。
 その中で、まちの活力を維持し未来を創るのは、やはり「ひとづくり」です。
 私は子どもたちの笑顔と健やかな成長が地域の希望であり原動力と位置付け、子育て支援に重点を置き、まずは教育環境の整備に取り組み ました。
 この結果、昨年の市民アンケートでは、この5年間で子育て支援や教育分野が改善したとの評価をいただきました。
 こうした施策を持続的に推進するにあたり「健全な財政なくして健全な市政運営は成り立たない」、これは、私の市政運営の原点であります。
 財政の立て直しに不退転の決意で取り組んだ結果、必要な施策を実行できる財政基盤が整い、産業振興や地域活性化などの重点分野への投資を実現することができました。
 市長としての責任と覚悟のもと、将来への道筋を描きながら積み重ねてきた取組は、次なる段階へとつなぐ確かな成果であると確信しております。

 

主要な取組

 1期目、私たちは、新型コロナウイルス感染症という、未曽有の試練に直面し、市民生活や経済活動の多くの場面で制約を余儀なくされました。
 市民の皆様の暮らしや地域経済への影響を最小限に抑えるため、感染症対策や事業者支援、公共施設の環境整備に全力で取り組みました。
 厳しい制約が続く状況にあっても、本市の未来を託す子どもたちの ために何ができるかを第一に考え、就任当初から学校へのエアコン設置に力を注ぎ、コロナ禍においては一人一台の学習用端末をはじめとする教育環境を最優先で整備しました。
 あわせて、持続的な施策展開を支える財政の立て直しに向け、県内初となる公私連携による保育園民営化や市民会館大ホールの廃止など、既存事業の見直しを進めてまいりました。
 2期目においては、財政健全化の成果を市民の皆様に実感していただくため、「いまりSTEP UPプロジェクト」として、子育て、デジタル、産業、港湾、SDGsの5つの重点施策を展開しました。
 子どもの成長を応援する取組として、医療費の就学前児童の無償化や高校生年代への助成拡充をはじめ、保育園民営化で生じた財政効果を いかし、約9割の世帯で保育料を引き下げたほか、中学3年生等の給食費を無償化するなど、子育て世代の負担軽減に注力してまいりました。
 また、本市ならではの学びの場の充実に向け、誘致IT企業と連携したIMARIデジタル塾の開催や地域全体で高校生を育む市内高校への 支援を通じ、子どもたちの地元への愛着を深め、将来にわたり伊万里が 心に刻まれる環境づくりを進めてきました。
 選ばれるまちとなるためには、子育て・教育環境の充実が不可欠です。
 県内初となるコミュニティセンターと一体化した東山代小学校等複合施設の整備をはじめ、懸案であった伊万里小学校のトイレ改修や 学校の特別教室へのエアコン設置のほか、子育て世代待望の屋内遊び場いまりっこらんどの新設など、成果を形にすることができました。
 人口減少や施設の老朽化を踏まえ、大川小学校、松浦小学校、東陵中学校を統合した東陵学園の開校のほか、民営化に伴う牧島保育園等の施設整備を進め、教育・保育の質を確保し、地域の活力維持にもつなげました。
 このように、乳幼児から高校生年代まで対象を拡大し、「子育て・若者成長応援パッケージ」として強力に推進してきたことは、2期目における確かな成果の一つであります。
 さらに、新たな魅力とにぎわいを創出する大型プロジェクトとして、市民の皆様が待ち望む国見台公園の総合整備や子どもから高齢者まで 世代を超えて交流できる市民会館跡地の複合施設の整備に着手しました。
 伊万里ブランドの振興については、伊万里牛や伊万里梨の産地強化、新規就農者支援を進めたほか、大川内山においては、伝統技術の継承や 後継者育成への支援、伊万里・有田焼伝統産業会館の改修を通じて、地域ブランド力と情報発信力の底上げを図ってきました。
 福岡都市圏を中心に、SNSや食のイベントなど多様なプロモーションを展開し、戦略的な情報発信により伊万里ブランドの認知度を高め、誘客拡大にも取り組んだほか、道の駅伊万里ふるさと村のリニューアル支援により来場者数が増加するなど、交流人口の拡大を図りました。
 本市発展の歴史は伊万里港とともにあります。
 洋上風力発電関連産業の誘致を見据えて協議会を設立し、港湾計画の改訂に向けた佐賀県との協議を重ねるなど、海を起点とした新たな  成長分野への道筋を描いてきました。
 市内企業の大規模な設備投資に合わせた移住・定住施策の強化に加え、買い物や通院といった日常生活を支える取組として、べんりカーやましろ号の運行支援など、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる仕組みづくりを進めました。
 さらに、長年の課題であった散弾銃射撃場については、汚染土壌を撤去・処分したほか、黒塩地区に計画されている廃棄物最終処分場を  巡っては、市民の皆様の不安を解消するため、丁寧な説明を尽くすなど、安全・安心の確保に努めてきました。
 このように、市政の各分野で一つ一つの施策を確かな成果へと結び付けることができましたのは、議員の皆様をはじめ、市民の皆様のご支援とご協力の賜物であり、改めて心から感謝を申し上げます。

 

市政における現状と課題

 全国的に出生数の減少が続く中、本市においても、令和7年の出生数は過去最少の272人にとどまり、昨年の国勢調査人口では5万人を下回るおそれもあります。
 一方で、本市の工業出荷額は近年増加し県内最大規模となるほか、IT企業の誘致により働く場の多様化が進むなど、産業活動は堅調に 推移しており、多くの企業が集積し昼間の人口が多いという特性は、本市ならではの大きな強みとなっています。
 加えて、道の駅伊万里ふるさと村や鍋島藩窯伊万里開窯350年を 機に磨きをかけた大川内山など、本市への交流人口拡大を支える基盤づくりも着実に進んでいます。
 こうした強みをいかし、若年層の定住や担い手確保に結びつけることが、本市の活力を将来にわたり維持・向上させるうえで、何よりも重要です。
 最新技術を駆使する若手就農者の活躍や、祭りやイベントなどの活動に主体的に取り組む若者の動きが広がるなど、地域における新たな力も 芽生えつつあります。
 若者の力を地域の魅力向上や情報発信にいかすほか、本市が有する雇用創出力を背景に、通勤者等の交流人口を継続的に関わる関係人口へと高め、人口規模が縮小する中にあっても、本市の活力を確かなものとしていかなければなりません。

 

市運営の基本方針と主要な施策

 人口減少という現実を踏まえ、「働くまち」として培ってきた本市の 特性を、暮らしの充実へとつなげ、「働きたい、住みたい、子育てしたいまち」へとプラスの循環を生み出していく必要があります。
 今後の市政運営にあたっては、次代を担う若者や女性の挑戦が新しいにぎわいを創出し、高齢者をはじめ全ての市民の皆様が安心して暮らせるよう、新たな発想と手法で時代を切り拓きながら、伊万里市を次のステージへと力強く押し上げてまいります。
 まず、市民会館跡地への複合施設の整備や新体育館の建設を核とした国見台公園の総合整備は、市民の皆様がこのまちで暮らしたいと実感 できる、まちの魅力を高める極めて重要な取組です。
 多世代が交流し集う場として、また、スポーツ、健康、憩いの場として、市民の皆様の思いが結集した象徴となるよう、責任を持って着実に  進めてまいります。
 次に、子どもと若者の成長応援として、産後も安心して子育てできるケア体制の拡充やこども誰でも通園制度を実施する保育施設への支援のほか、高校生年代やひとり親家庭の医療費の窓口負担を軽減する現物給付の導入など、成長段階に応じた切れ目のない支援を着実に進めます。
 物価高騰が続く中、子育て世帯の家計に直接寄り添う取組も必要です。
 小学校給食費無償化に向けた国の動向を踏まえ、国の交付金を活用し、令和8年度については小中学校等の全学年で給食費の無償化を実現します。
 GIGA(ギガ)スクール構想に基づき整備した一人一台の学習用端末を計画的に更新し、児童生徒の理解や関心に応じた個別最適な学びと、考えを深め合う協働的な学びを推進し、将来にわたり学びの質の向上を図ります。
 さらに、地域経済の持続的な活性化に向けては、本市の強みである伊万里牛や伊万里梨などの地域ブランドを強化し、新規就農者の施設整備への支援を通じて生産基盤を確実に支えるほか、福岡都市圏を主なターゲットに本市の魅力を発信し、誘客や観光消費の拡大に取り組みます。
 先人から受け継いできた伊万里港という特有の基幹インフラを次代へ確実につなぐため、佐賀県と連携し、取扱貨物の増加や新規航路の開設に向けた佐賀県伊万里港振興会の取組を後押しし、国際物流港としての 機能強化と持続的な発展を目指します。
 高齢化が進む地域においても、住み慣れた場所で安心して暮らし続けられるよう、共助による支え合いの体制整備が重要です。
 買い物や移動手段の確保といった地域の困りごとを、住民同士で解決し、高齢者自身も実践者として活躍できる仕組みづくりを、モデル地区の松浦町と山代町で進めており、今後は他地区への展開も図ってまいります。
 また、公共交通については、地域を支えるコミュニティバスや不採算の路線バスの運行支援に加え、佐賀県と連携した通学用定期券の新規購入補助により鉄道利用を促し、日常の暮らしを支える移動手段の確保に 取り組みます。
 防災・減災では、県内すべての消防本部による119番通報等の通信 指令業務の共同運用に向けた取組を支援し、地域防災力を維持・強化する消防団支援団員制度を創設するなど、市民の皆様の生命と暮らしを守る体制を整えます。
 さらに、定住に限らない関係人口の創出に向け、長崎県立大学や西九州大学短期大学部等の学生が本市を学びと実践の場とする伊万里 まちなかラボ活動を推進するほか、山間部の課題解決などに取り組む 地域おこし協力隊を配置し、地域活性化の支援に努めます。
 多様な人材が地域で活躍する時代にあって、国籍を問わず誰もが安心して働き生活できるよう、相互理解を大切にした多文化共生の地域づくりを、本市ならではの特色として育ててまいります。
 黒塩地区に計画されている廃棄物最終処分場については、市政運営上、極めて重い判断を要する案件でありました。
 私はやむなく計画を受け入れる苦渋の決断をいたしましたが、地元住民による協議会の活動や環境保全協定の締結などを通じ、市が引き続き積極的に関与することで、市民の皆様の安全・安心の確保を最優先に、責任を持って対応してまいります。

 
 
 

当初予算編成の考え方

 本市の発展と市民福祉の向上を図るためには、効率的な事業を切れ目なく展開していくことが必要ではありますが、本年は、市長改選の年となります。
 このため、今議会に提案している令和8年度一般会計の予算については、政策的経費は継続的なものなど最小限にとどめ、主に義務的、経常的経費等、毎年の行政運営に不可欠な経費を中心に計上しております。
この結果、令和8年度の当初予算の規模は、
一般会計 304億8,100万円
特別会計 144億3,894万8千円
企業会計  76億8,013万5千円 としております。

 

 (その他の議案については省略)

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